2010年6月アーカイブ

除幕式が終了して、静かになってから撮った写真です。人が写っていない写真が撮りたくて2時間程ねばって撮った写真です。

間伐材オタクと(有)風大地プロダクツのS氏の合作です。木そのもの味を出したくて、モクボーAACという、高価な防腐剤加圧処理が施して有ります。木は徐々にヤケて変色はしますが、たぶん腐ってくるのは20年以上先の事だと思います。

塗装をしない事は、手入れが不要という事です。この姿を10年後や20年後に再現する事も出来ます。どうやって再現するか、簡単な事です、無垢の木ですからサンダー掛けをして、炭化した表面を削って仕舞えば、元の様な白木に戻るのです。

皆さんは、桐のタンスのリニュアールの方法をご存知でしょうか?、桐のタンスは、引き手やその他の金具を全て外し、カンナ掛けをして新品同様の桐タンスに再生するのです。

無垢の木は、集成材と違い元の姿に再生が可能なのです。集成材は、竣工時は無垢材よりも非常に美しく、節のない材料も出来るのですが、時が経つにつれ艶が無くなり、いかにも集成材と解るようになります。第一接着剤の剥がれが出てしまうので外部での使用は不都合なのです。

間伐材であっても無垢の木ですから耐久性能は抜群です。最初は、節や干割れが少し気にはなりますが、ヤケて変色してくるとあまり気にならなくなり、むしろ味が出てきます。

メンテランスの必要もなく、時が経てば経つほどに、時代の経過が味になる、竣工したら劣化の一途をたどる作品とは違い、年々変化し味の出てくる、白木の作品なのです。

10年、20年後の姿を楽しみにしたく思います。

 

IMG_2676.JPG

本日、2010年6月28日、山梨と栃木県産の間伐材を利用した、「天水収穫装置」作品名「両国さかさかさ」の除幕式が午後1時半に取り行われました。

主催者のライオン㈱さんのCSR活動の御かげで、たくさんの報道人に囲まれた、除幕式前の写真です。TV局4社、雑誌社その他30社程度、取材に御見えになりました。

間伐材の取材は、木使い運動3.9の方が来てくれました、大変うれしく思います。

この、プロジェクトは、「雨の恵みプロジェクト」ですから、主役は天水利用で、間伐材利用はオマケの様なものですが、地球環境を守る為にどちらも重要な、利用方法なのです。

雨水利用は、「天水収穫装置」として、間伐材利用は「CO2貯蔵装置」として二つの環境改善機能を持つ、日本一エコなオブジェではないでしょうか。

蛇足な話なのですが、「さかさかさ」の名前を見て、ある人が、上から読んでも、下から読んでも「さかさかさ」ですね、と言いました。「さかさかさ」は、言いずらい名前なのですが、覚えやすい名前なので、頭の片隅にでも記憶していただいて、近くに来た時には是非見に来て欲しく思います。

 

IMG_2638.JPG

「雨の恵みプロジェクト」の作品の間伐材は、全て蒸煮処理を施して有ります。

蒸煮処理とは、間伐材を煮る事です。間伐材は乾燥時にねじれたり、そったり、干割れを起こしますが、煮てしまうと、組織の形状が固定され、間伐材の変形を防ぎます。

水蒸気により煮ますから、処理後の木の含水率は高いのですが、自然乾燥させても、変形や干割れが起きるのを防ぐ効果が有ります。

木は育った環境で、組織の形状が全て違いますから、完全には変形を抑え込む事は出来ませんが。大きな干割れやねじれ・そりは、起きません。

両国国技館の歩道の花壇に設置した作品「さかさかさ(天水収穫装置)」は、大きな割れは出ていません、しかし、大きな角材の柱には少し割れが出ました、この柱は年輪が粗く年輪の間隔が5ミリ以上有りますから、乾燥時に干割れを起こしてしまいました。

蒸煮処理は、間伐材オタクも始めての試みです。間伐材の変形を抑え込む新たな方法を、これからもいろいろと実験して見ますので、お楽しみに。

 

IMG_2576.JPG

間伐材オタクの会社は、二つのロゴマークを取得しています、右側が間伐材マーク、左側が木づかい運動3.9マークです。

名刺にこのロゴマークを入れていますが、あまりビジネスチャンスにつながりません。

木を使う事での環境貢献度の高さを、この二つの団体に、もっと宣伝していただきたく思います。

昨年、木づかい運動3.9のポスターをいただいて、イケテナイと感じました、若い女性が国産の木の割り箸を使っているポスターなのです、皆さんは3.9の意味が解りますか、3.9の意味は、「京都議定書」で日本が国際公約をしたCO2削減量6%、そのうちの3.9%という意味なのです。

木づかい運動のポスターを見て木を使う重要性は全く感じられません。

割り箸を使う事が、国産材利用のエコだという考え方は、最近、無くなりつつ有ります、リサイクルのエコの方が優勢で、最近の飲食店の箸の多くが、割り箸からプラスチックに替わりつつある事を知らないのでしょうか。

割り箸についてもう一つ、山に放置されてしまう小径木の間伐材では、割り箸は出来ません、小径木は節が多く、節で割れてしまうからです、割り箸は大径木でないと出来ません。

この二つの団体には、もっと時代の流れを感じて欲しく思います。

エコカー・エコ家電・太陽光発電など、大企業の要望で、政府の支援が受けられる商品が有ります。

木を使う事での環境貢献度は、これらに比較にならない位凄い事を、政府にアピールしてもらえない物でしょうか、木はCO2を削減するのではなく、CO2を削除するのですから、「削減」と「削除」では大きく違うのです。

間伐材オタクとしては、「間伐材利用ポイント」や「木づかいポイント」の制度でも作り、国産材の利用拡大につながる様、政府と交渉して欲しく思います。

 

IMG_2635.JPG

この写真は、間伐材オタクの原点となる、東北自動車道上り線大谷PAの間伐材遮音壁の2010年6月18日の写真です。

東京の両国に、現場の状況の下見の為に、東北自動車道の上り線を利用したので、ついでに、自分の間伐材利用第一号の作品の現況を見てみました、一か所も朽ちた所は有りませんでした。

この間伐材遮音壁は、設置してから15年目に入りますが、製作当時から雨ざらしですので、間伐材の色こそ変わりましたが、機能的には別に何の支障も有りません。

ログハウスの壁を、立てにした様、杉の間伐材のデザインは、自然に良く溶けこみます。

この設計の依頼が、間伐材オタクの始まりです。この遮音壁の設計や試作実験に1年半かかりましたから、間伐材との付き合いは17年にもなります。

間伐材遮音壁は、旧建設省が、林業の衰退で人工林が荒れ果て、水の涵養の能力の低下から、山の崩落が増加してきたために、間伐材の利用の推進を試みた、試作モデル事業の一つでした。

この当時は、林業の活性化の為の間伐材の利用で、現在の様に、環境の為に間伐を行う考え方は全く有りませんでした。

17年前にも、間伐材の利用を諦めた未利用間伐「伐り捨て間伐」は存在していましたが、現在の様な大規模な未利用間伐は有りませんでした。

現在行われている間伐のほとんどが、京都議定書の国際約束を守る為の「環境間伐」です。

間伐をしなければ、人工林の森林吸収量の増加は望めません、又、立木の価値も上がりません、しかし、今まで育ってきた小径の間伐立木を捨ててしまい放置するのは、山の環境の悪化をもたらし、日本の資源の投棄で、「もったいない」のではないでしょうか。

35年前(間伐材オタク18歳の時)、私は地元のの材木商に、木造建築に興味が有り就職しました。

その当時の木の価値は、今の3倍以上の価値でした、間伐材を捨ててしまう事など全く有りえない事でした、しかし現在では、なんのためらいもなく捨ててしまいます。

間伐材遮音壁の設計の依頼を受けて、始めて、林業の実態と、人工林の実態を知りました。

間伐材オタクになったのは、何年も掛かって育つ木の価値を考えず、捨ててしまう、森林資源の投棄に、社会があまりにも、無関心だったからです。

間伐材オタクにしか出来ない、間伐材の利用方法を考え、「伐り捨て間伐」の撲滅を目標に、今日も頑張って生きてます。

 

IMG_2611.JPG

栃木県の鹿沼市から、東京の両国技館に向かって出発です。

間伐材利用の未来を掛けて、間伐材オタクの人生を掛けた、誰にも真似の出来ない作品です。

木の塊ですから、重量は、半端な重さ(完全に乾燥していないので約1.5トン)では有りません。搬送用の台を、3回も作り直しました。

道路面から4Mを目標に、木台にタイヤをつけての搬送を試みましたが、あまりにも重いので車軸の丸鋼19Φが簡単に曲がってしまいタイヤがハの時になってしまい、最終的に、ホームセンターで一番大きなキャスターを6個取り付け、なんとか自重に耐えられる搬送台が出来ました。

最終高さは、道路面からの高さが4.2Mとなってしまい、高さ的に運べるギリギリの高さとなってしまいました。両国までの歩道橋や道路標識の高さが心配でしたが、なんとか両国にたどり着きました。

IMG_2632.JPG

「雨の恵みプロジェクト」は、間伐材利用拡大につながる「天の恵みプロジェクト」でも有ります。

両国国技館正面の歩道に、間伐材を利用した作品が、永久的に設置される事で、間伐材の環境効果や、間伐材の利用の可能性をアピールするのに、大いに貢献するものと思います。

エコプロダクツ2009で知り合った、(有)風大地プロダクツのS氏、山梨県の北都留森林組合のN氏、間伐材オタクのエコの芽活動です。

三人とも、環境に前向きな、環境のビジネス化に挑戦している、環境ビジネスの先駆者です。

まだ、環境ビジネスの芽は出てきませんが、この作品で環境ビジネスの芽の地割れ位は起きるかもしれません。

間伐材オタクは、間伐材利用は環境ビジネスだと思っています。その訳は、木の保存はCO2の固定化に成り、CO2を貯金することと同じだからです。

間伐材オタクの会社のウッドバンクハウス事業部は、木を貯める意味で名付けました。「木の貯蓄=CO2の貯蓄」CO2をたくさん貯蓄すれば、近い将来CO2が売買されるかもしれませんから、環境ビジネスになるのです。

この作品の重量は、約1.5トンほとんどが間伐材です、木の重量の約半分が有機炭素Cです、有機炭素Cは燃焼するとO2と結合してCO2となります。Cの重さとO2の重さを合計すると約1.3トンになりますから、この作品は、1.3トンのCO2なのです。

木を大量に使えば使うほど、木の貯蓄になりますから、CO2の貯蓄と同じ事になります。この作品の持ち主は、墨田区になります、CO2の売買が出来る世の中が来れば、墨田区はこの作品のCO2を売ることも可能になるかもしれません。

 

IMG_2606.JPG

この写真は、雨の恵みプロジェクトの作品の腰パネルと看板の防腐剤加圧注入と煮蒸処理をする前の状態の写真です。

腰パネルは、山梨県産の三種類の間伐材を、ランダムに利用しました、この写真の一番上の間伐材はカラ松二番目は桧三番目は杉です。

間伐材オタクが三種類の間伐材を自分的に解説いたします。

一番上の材料カラ松  カラ松は針葉樹には珍しく、広葉樹と同じ様に寒くなると落葉します、比較的標高の高い所に多く見られる木です、北海道の人工林の多くがカラ松の人工林です。私の住んでいる栃木県では、お目に掛かる事の少ない材料です。カラ松は、乾燥すると非常に堅くなり、干割れやねじれそりを起こします。カラ松の長所としては、腐りにくく燃えにくい使えそうな点も有ります。

上から二番目の桧  桧は、日本の住宅の和室の造作材として欠かせない高級な材料です、高級な訳の一つに、成長するのに杉の2倍位かかります。山梨県は桧の人工林が多く、桧の間伐材が豊富に有るそうです。桧の特徴としては、節の色が赤く、木肌の美しい材料です、杉に比べると年輪の色が薄く年輪があまり目だたず、杉よりも堅い事から床に利用しても、へこむ事の少ない高級な材料です。

上から三番目の杉  杉は、日本に最も多く存在しているスタンダードな木です。私の住む栃木県のほとんどの人工林が、杉の人工林です。杉は育ちが良く、短期間で製品化が出来る事から、戦後復興でハゲ山にしてしまつた里山に、行政指導の元、たくさん植えられました。植えられてほぼ50年、手入れが良ければ、本当は主伐が行われる時期なのですが、手入れを怠った為、光のあたる上の方にのみ育ち、製品価値の無い、細長い木が生い茂る人工林になってしまったのです。細長くても成木なので、花粉をまき散らします。花粉症の原因は、全国各地に存在する人工林が要因とさせています。

手入れを怠った人工林の間伐を、今頃になって、税金を使い間伐を始めたのは、京都議定書の国際約束を守る為なのです。京都議定書で日本は、CO2削減の約2/3を森林吸収と公約しました、交際約束の森林吸収の対照基準は、「森林経営の出来る森」となっていますから、未整備の有れた人工林はカウントされません、京都議定書の約束期限は2012年ですから、日本政府は約束を守る為に公費を使っているのです。

話がそれました、杉の特徴は、育ちが早い事から、たくさんのCO2をO2とCに分解する能力の有る材種です、育ちが早いので、年輪があらく組織もあらい為に柔らかく、物をぶつけてしまうとへこんでしまいます、芯の方は赤く外周りは白い特徴が有ります、白い部分をシラタと言いすぐにカビが生えたり腐ってしまいます。間伐材オタクは、最近杉の組織の粗い事を、逆に利用する事を、思いつきました、組織の粗い事は木の処理に有利になる事を、思い付いたのです。防腐剤加圧注入をすれば、他の組織の密な木よりもはるかに防腐剤が注入が出来、結果、最も腐る事のない木になる事に気が付いたのです。

杉に関してもっと変わった事が知りたかったら、お勧めサイトが有ります。「スギダラ」で検索出来る、有名な、杉オタク軍団のサイトなので良かったら見て欲しく思います。

雨の恵みプロジェクトのスポンサーは、山梨県に企業の森を所有しています、山梨の森は神奈川県(横浜)の水瓶でも有ります。森林は水の涵養に貢献します、森林の水は雨水ですから、間伐材の利用も「雨の恵み」に少しは関係していると、間伐材オタクは思っております。

 

IMG_2439.JPG

この写真は、雨の恵みプロジェクトの作品の端材を、プランタンに利用しようと思い、一緒に煮蒸処理をした端材です。作業場に一つだけ未加工。未処理の端材が有りましたので、違いを見て欲しく思います。

上の端材は、未加工・未処理材、下の方が面取り加工・モクボーAAC防腐剤加圧注入後煮蒸処理をした端材です。

上部の材料は、干割れを起こし、変形をしてきましたが、下部の処理材は、干割れを起こしていません。木の小口は干割れおおこすので、昔から、なるべく見えない様に隠した物ですが、干割れを起こす事が無ければ、年輪を見せるデザインでの利用が可能になるのです。

蒸煮処理の出現は、木の板目、柾目に次ぐ、第三の目「年輪目」の利用が可能になるのです。

IMG_2541.JPG

通勤途中の林で、間伐作業が行われていました。これは、間伐後に残った立木の写真です。

まるで南の島の椰子の木程度の緑しか有りません。この緑で森林吸収をするのです、間伐を長い間怠ってしまったなれの果てです。

この林は、桧の人工林です、桧は杉よりもはるかに小枝が多く、写真に写る枯れ枝は、死に節となり益々製品価値を手化させます。最もこんなに細くては製品にするのは、不可能ですが。

間伐は、木の間引きですから、間伐をすると森林吸収量は激減します、間伐前の森林吸収量に戻るには、5年以上も掛かるのです。

しかし間伐をしないと、永久的に森林吸収は増えないのです。今盛んに行われている間伐作業で、産出される間伐材は、この写真の様な、価値の無い小径木です。

価値が無いので、間伐後は山に放置してしまう事がほとんどです。間伐材オタクの研究課題は、小径木の利用です。

無尽蔵に有る人工林の小径木を、捨てずに利用し、大切な資源としてお金に換える、錬金術の研究をしているのです。

林業も農業も、植物を育て植物の光合成で、CO2をO2に変えているのですから、大きい見方をすれば、林業と農業は、環境保全業なのです。皆様の、バイオマス(植物量)の環境効果の理解が深まれば、間伐材オタクは、錬金術師となる事が出来るかも知れません。

 

IMG_2581.JPG

両国国技館正面の歩道に造る作品ですので、周囲のビルから見えるのは屋根がメインになります、いろいろと考えた末に杉板張りとしました。

昔でしたら、杉板を張ることは出来ませんでしたが、木の処理技術の進んだ現在で有れば、こんな荒業が使えるのです。

モクボーAACの防腐剤加圧注入と、蒸煮処理により、杉板の使用が可能になるのです。何の処理もしていない杉で有れば、組織が荒い事から、最も短期間で朽ちてしまいますが、防腐剤加圧注入も蒸煮処理も、組織が荒い方が最適でなので、最も腐る事ない材料と変化をするのです。

蒸煮処理は、木の干割れに効果を発揮します。未処理の板材は、干割れが出てしまいますが、蒸煮処理をした材料は、干割れを抑える事が出来るのです。

どちらの処理方法も角材よりも、板材の方が効果は抜群なのです。

この屋根が、腐らず、何年この状態で存続出来るか、今から楽しみです。

IMG_2562.JPG

 

間伐材オタクの考案した、継ぎ手金物です、見付けにボルトが出ない様に工夫した金物です。

継ぎ手の金物は、6ミリの厚いプレートを挟み込みました、桁を柱におお入れで差し込み隙間の出ない仕上げとしました。プレートの溝は、7ミリのキリとチェーンソーを巧みに利用して掘り込みました。誰もやった事のない、大工泣かせの工法ですが、昔から有る大工のほぞ差しの技術と、鉄骨造のガセットプレートを融合させてみました。

内側の部分にしか、ボルトは見えませんから、非常に見栄え良く、柱と桁をつなぎ止める事が出来ました。

このオリジナル継ぎ手は、鉄と木の混構造です、大工は木には詳しいけれども、鉄骨造には詳しくは有りません。両方の事を知る技術者は、建築士かも知れません。間伐材オタクは、一番得意な分野は木造ですが、鉄骨造の建物もコンクリートの建物も数多く手がけた、経験の有る建築士なのでいろいろな考えが浮かんで来るのです。

木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造には、有る程度専門的な分野が有り、技術の垣根の様なものが存在している様に思います。

技術の垣根を取り払う事の出来る、技術者は貴重な存在かも知れません。

 

IMG_2549.JPG

日本一有名になる可能性の有る間伐材が、この間伐材です。有名になる可能性の理由は、両国国技館の入口正面の歩道に設置されるからです。

比較的大きな材料、柱と桁は、栃木県の八溝山系の間伐材、比較的小さい材料、床、壁、天板、屋根が山梨県南部の小径木の間伐材です。

径の大小は有りますがどちらも間伐材です、間伐は、人工林において間引きをして、間引か無い木の成長を助ける行為ですから、小径木の間伐も有れば、大径木の間伐も有るのです。

大径木の間伐で取れる材料は、主伐出取れる材料と余り変わりませんが、間引きの対照となってしまう節がかなり多く、その節も、生き節出なく、枯れ枝の後の死に節です。

この作品の、木は全て間伐材です。大径木の柱や桁の死に節の穴埋めは行っていませんので、柱の節後は少しへこんでいます。

小径木の間伐材は、山に放置されてしまう事の多い材料です、間伐材オタクが、このプロジェクトのデザイナーのS氏に頼んで、小径木の小口の年輪を見せる設計をしました。床の木レンガ、天板、屋根は、小口の年輪を見せる天然デザインを試みました。 

木の小口を見せるデザインは、あまり有りません、なぜ無いのかと言いますと、小口は割れを起こすので昔から小口を見せる事は、タブーとされているのです。

間伐材オタクの挑戦なのですが、木の割れを防ぐ一つの方法として、木の蒸煮処理をして見ました。蒸煮処理とは、イモをふかすと同じように、木をふかす事です、木の組織を蒸煮する事で、乾燥による変形を有る程度抑える事が出来るのです。

間伐材をパネルにして、そのまま蒸煮して見ました、まだ誰も試みていない事をやってみました、この方法が上手く行けば、又新たな間伐材の利用の道が開かれるのではないでしょうか。

 

IMG_2569.JPG

両国国技館前の歩道に造る、「雨の恵みプロジェクト」に使う間伐材の写真です。右側が柱になる150角の杉材、左側が水槽の天板になる桧の75角の桧材です、杉は桧よりも早く育ちます、その証拠の様な写真なのです。

見ての通り年輪の間隔は杉は桧の3倍位有ります、木の成長の速度は、森林の整備条件で大きく変わります、それと樹種によっても変わるのですが、整備林での杉材と未整備林の桧では、杉は桧の3倍以上の成長力が有るという事になります。

杉の森林吸収量は、桧の森林吸収量よりもはるかに多いのです。それともう一つ整備林は未整備林よりもはるかに森林吸収量が多いのです。

この写真の桧の年輪は、杉の年輪よりも多い事に気が付きました。未整備のままの人工林の増加は、小径の利用価値の無い木の増加ばかりでなく、森林吸収量も大きく減少させる事になるのです。

IMG_2537.JPG

間伐材オタクは、材木商を退社してから設計事務所に勤務した事が有ます。デザイン主流の設計事務所ではでは有りませんでしたが、最近、東京の青山に有るK設計事務所より、間伐材利用の問い合わせが有り、間伐材のデザイン性に気が付きました。

間伐材をデザインする方法のヒントをK事務所より頂き、間伐材オタクが考え出した、間伐材土留めです、山に放置されてしまう商品価値の薄い丸みの有る小径の間伐材も、上手にデザインする事で、高級な素材に見えてくる様な気がします。

上部の手すりの立て格子は、私のトレードマークのデザインです。これは杉の間伐材ですが、節の少ないやや大径木の間伐材です、私は自分の設計した建物の手すりはこのデザインにしています。

最近、間伐材の利用促進に貢献出来る様な、格安で簡単に出来る、間伐材デザインの開発をしています。

工法以外にも、間伐材をデザインする事で、間伐材利用の拡大が出来ると思っています。

IMG_2469.JPG

この人工林は、栃木県大田原市にある御亭山(コテヤサン)山頂から、栃木・茨城・福島を写したつもりの写真です。防注入工場の近くなので、天気が良い事も有り立ち寄ってみました。

延々と続く整備された人工林です、空気も物凄くうまく感じます、この人工林は33年前に起きた、大規模な山火事の復興で造られた人工林なのです。

なぜ、間伐材オタクが山火事の事を知っているのかと言いますと、材木商に就職して2年目に起きた山火事で、木に関心が有ったので、見に来た事が有るのです。

焼山が、こんなに育った人工林になるとは驚きなのですが、こんなにたくさんの木を、どうやって利用するのか?、今の日本ではは間違いなく、国産材は供給過多になってしまいます。

私が、材木商に勤務していた30年前で有れば、今とは違い、注文木造住宅が住宅の9割を占めていましたから、木の利用量も多かったのですが、今では、円高により安い価格の外国産材の流入と、燃えてしまう木ではなく新建材の利用がほとんどですから、国産材の利用は減少する一方です。

使う事の無い八溝の人工林が、延々と続く事にならない様に、間伐材オタクは今日も間伐材利用方法を考案しています。

IMG_2511.JPG

トラックに、載っているのは、両国国技館の前に設置する「雨の恵みプロジェクト」に使う間伐材です。

新たな挑戦とは、間伐材をモクボー防腐剤加圧注入した後に、機械乾燥(KD加工)をする事です、加圧注入をされた間伐材は、注入剤が浸透してずぶぬれ状態です、間伐材は含水率が高いので膨張している状態です。この状況で組み立てを行えば、乾燥してくると、縮みや干割れを起こします、機械乾燥で水分を抜き、間伐材パネルをもう一度加圧して、鋼線のナットの締め直しをします。

機械乾燥を掛けた間伐材は、乾燥されていますから、乾燥による変形を起こしません、小量の干割れは出ると思いますが、割れの進行はしません。

雨が掛かりの外部で、間伐材の干割れを防止する事が出来れば、間伐材利用に大きく貢献するのではないでしょうか。

皆さんにもう一つ教えたい事が有ります、それは木の乾燥についてです、外部の木の利用は雨掛かりになり、水分が木に溜まると考えられますが、これは木の表面の部分のだけ作用で、木の芯の方まで雨水が浸透する事は有りません。

その証拠として加圧注入を掛けても、芯の部分まで注入剤は入りません、機械乾燥は強制的に芯の水分まで抜く事が出来ますから、干割れをを防止する事が出来るのです、雨水は表面の含水率を高めるだけなのです。

 

IMG_2473.JPG

昨日、小径木の有効利用が出来る間伐材土留めが、積み上がりました、両国国技館の前に造る「雨の恵みプロジェクト」の作品の製作と重なった為、工事がだいぶ遅れてしまいましたが、積み上げ工事の延べ日数は一人で5日掛かりました。始めての製作ですので、少し手間取りましたが、素人の間伐材オタクでも出来ますので、お勧め商品です。

この写真に写るほとんどが、山に放置されてしまう小径の間伐材です、基本は、市販されている3M×9㎝角の材料です。土留め壁も含めると総本数は、1600本を超えます、小径の間伐材の使い方はいろいろあるのです。

間伐材オタクは、常に間伐材の利用方法を考案し続けています、完全に完成しましたら、オープンハウスにしますので、見に来て下さい。

IMG_2466.JPG

このアーカイブについて

このページには、2010年6月に書かれたブログ記事が新しい順に公開されています。

前のアーカイブは2010年5月です。

次のアーカイブは2010年7月です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。