この写真は、福島県の猪苗代の湖畔に建つ、「野口英世博士の生家」の写真です。
今日は日曜日、NHKの大河ドラマ「竜馬伝」を観て、昔の農家のたたずまいの映像が映り、同じ時代に建てられた、野口英世記念館をなぜか思い出しました。
土佐の岩崎弥太郎の家も会津の野口英世の家もほとんど同じようなたたずまいです、現代の家とは大きく異なり、材料のほとんどが「バイオマス」植物で出来ています、黒くススケタ壁も竹を編み込み(専門用語では竹コマイと言います。)土にワラを練り込んで塗る、土壁ですから、これも植物で出来ているのです。
見方を変えれば、昔の二酸化炭素がそのまま貯造されているのです。
昔の建物を見ると、大工さんの技術力の高さが良くわかります。昔は製材に非常に手間が掛かる事から、丸太を削る程度で、上手に木を丸ごと利用しました。鉄は高価なもでしたから、一切使われていません、昔の大工の自慢は、木組の構成をいかにするかです。曲がった木は曲がった成りに、木の曲がり・ねじれ・収縮も予測して、経験の積み重ねや厳しい徒弟制度による、まさに職人芸です。
現在の住宅のほとんどが、外国産の太い原木から材料を取りますから、木の変形も少なく狂わない事から、工場でプレカット加工が出来、簡易な継ぎ手を、金物で補強して造りますから、熟練工でもにわか大工でも優劣の付かない、海外(アメリカ)と同じような造り方が主流となりつつ有ります。
今、国土交通省は、出来る訳のない超長期住宅の推進をしています。超長期とはどの位かと言いますと、何と、200年なのです。丁度この写真の家が築200年ですから、国土交通省の計画は、日本国中文化財だらけにする様なものです。こんなおバカな話に、建築学会や建築士会が異論を唱えないのは、業界は御上に、楯をを使ない風潮が有るからです。
間伐材オタクは、木造建築に携わって35年目になります、18歳の時に初めて設計した住宅は、だいぶ前に取り壊されてしまいました。現代の住宅の造り方では、200年は愚か50年も持てば凄い方ではないでしょうか。
昔の建物が長持ちする訳を、間伐材オタクが考えてみました。長持の第一条件は空気の流通が良い事ではないでしょうか、構造材が密閉されない事は、常に乾燥された状態を造り、細菌の繁殖を防ぎます、乾燥した木では、虫も繁殖は出来ないのです、もう一つ、昔はイロリが有りましたから、そこで出るススも木に保護膜を造りますから、益々長寿命になるのです。
現代の住宅は、高気密・高断熱、木が空気に直接外気に触れる事は有りません。新しいうちは良いのですが、古くなると、雨の侵入を阻止することは出来ません、高気密・高断熱は、雨が侵入すると逃げ場が無いので侵入した雨は、いつまでも留まる事になるので、菌の繁殖を誘う事になるのです。
昔の家は、低気密・低断熱なので、家が長持ちするのです、冬寒く、夏暑い気候の変化に慣れる、心構えが無ければ、200年住宅は出来ないのではないでしょうか。
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