カーボンストックパネル

デメリットをメリットへ、木と鋼線により強度を増した間伐材パネル

間伐材パネル

カーボンストックパネルは、小径間伐材の変形を欠点でなく利点と考え、逆に利用しました。木が縮んだりねじれたりすればするほど、鋼線と木の摩擦力が増しますから木へ鋼線の強度が伝わりやすくなるのです。鉄筋コンクリートは鉄とコンクリート、カーボンストックパネルは鋼線と木、どちらも一体と成る事で強度が上がるのです。カーボンストックパネルは多くの用途利用出来る建築資材です。林業の二次製品として、林業でこの製品を多く生産し、多くの建築技術者にパネルの利用を考案していただければ、日本の人工林の林地残材はなくなり、林業収入も増えるはずです。さらにCO2の大量固定化ができ、低炭素社会に大きく貢献するのではないでしょうか。

使用例

16年の歳月をかけて研究開発

旧建設省が治山や水の涵養に効果のある林業を活性化させるため試作した、高速道路の間伐材遮音壁。この設計に携わったことがきっかけとなり、間伐材パネル化の技術開発を続けてきました。
当時は、アラミド繊維という伸縮性のある化学繊維を利用し、乾燥による収縮に対応していました。しかしながら、アラミド繊維のコストと木の想定以上の収縮が大きな課題となり、大量生産をおこなっていくには厳しいものでした。
その後、3棟の実験住宅を通し、多くの試作改善を繰り返した結果、ローコストかつ間伐材の変形を抑え込むことに成功したカーボンストックパネルが完成しました。
間伐材が収縮しても隙間のでないパネルとなっており、小径間伐材利用に関わり始めてから16年以上の月日を費やし完成させた自社の自信作です。

断面構造

断面構造

製造工程

使用材料

使用材料
  • ・小径間伐材から造る9cmの角材(市販されているもの)
  • ・鋼線セパレーター(建設業界で利用が多く安価)

1.材料の加工(製材直後・乾燥変形前)

1.材料の加工(製材直後・乾燥変形前)

乾燥に利用する溝と鋼線を通す孔の加工を行う。

2.パネル化 (製材直後・乾燥変形前)

2.パネル化 (製材直後・乾燥変形前)

角材の孔に鋼線を通していき、角材一本一本をつなぎパネル化していく。
孔が鋼線の径とほぼ同径なため、挿入作業がCSP製造の中で技術を要する。

※パネル化作業は手作業となります。作業の機械化が困難であることから、雇用にもつながると考えます。

3.高力圧縮・自然乾燥

3.高力圧縮・自然乾燥

センターホールジャッキを使い、高圧力をかけながら縮みが収まるまで乾燥させていく。(乾燥させながら3週間に1回程度締め直し、およそ3ヶ月の期間行う)

4.高圧縮力の移動

4.高圧縮力の移動

自然乾燥時の高圧力を掛けたまま、鋼線のナット止めをすることで、高圧縮力の移動ができる。製品として完成後も自然乾燥による収縮は続く。それに対応するために高圧縮力(プレストレス)を残しておく。

5.仕上げ

5.仕上げ

最後に乾燥孔には隙間の発生を想定して、15ミリ角の角材を挿入。材が収縮して隙間ができないようになる。

6.完成

6.完成

写真のものが90cm×90cm×3.0mと標準的な大きさ。